バーニーズマウンテンドッグのシリアスブリーダー

シリアスブリーダーとは

日本国内で純血種の繁殖に携わる所謂ブリーダーの中で「シリアスブリーダー」と呼ばれるのは、ほんの2~3%だと云われています。犬種らしさの追求に情熱を注ぎ、犬種特有の健康問題にも真剣に取り組み、犬質向上の核となる重要な役割を担っているのがこの数少ない「シリアスブリーダー」です。われわれ単犬種クラブにとってシリアアスブリーダーを支援する活動は必然であり、単犬種クラブの犬種の発展という目的を達成するための様々な取り組みの中心にいるのがシリアスブリーダーであることもまた確かなことです。

我が国でもバーニーズマウンテンドッグの「シリアスブリーダー」と呼ばれる貴重なブリーダーが存在します。山梨八ヶ岳バーニーズマウンテンドッグクラブでは、日本国内に存在する「シリアスブリーダー」の活動を支援するための広報活動としてこちらのページを作成いたしました。

バーニーズマウンテンドッグの繁殖における共通認識として、股関節形成不全(HD)と肘関節異形成(ED)のスクリーニング(目標疾患の罹患を疑われる対象個体あるいは発症が予測される対象個体をその遺伝子プールの中から選別すること)は常識的なブリーダーの作業です。股関節形成不全および肘関節異形成については、これらのスクリーニングによって確実にその罹患率を減少させることができる疾患です。犬種の保存と発展というテーマにおいて、非常に大きな意味を持つ作業であることは間違いなく、もちろん「シリアスブリーダー」にとって、これらのスクリーニング作業は基本中の基本として捉えられています。

また昨今、犬種における健康問題として、変性性脊髄症(DM)が取り沙汰されています。股関節や肘関節などの関節疾患と比べると深刻な罹患率ではありませんが、国際的に変性性脊髄症(DM)の遺伝子検査を繁殖に用いることが推奨されはじめました。日本国内ではしばしば間違った情報が錯綜している様子が見受けられますが、変性性脊髄症の遺伝子検査はクリア(遺伝子変異を持たない個体)以外を遺伝子プールから除外することが目的ではありません。あくまでも繁殖の組み合わせを考慮する判断材料として用いるための遺伝子検査です。BMDCYでもバーニーズマウンテンドッグの繁殖における変性性脊髄症の遺伝子検査を推奨しています。

スタンダード(犬種標準)を熟知して、血統を研究しながら世界レベルの個体を作出する、犬種らしさの追求に努力を惜しまない活動はシリアスブリーダーの本質ですが、それだけでなく犬種の健康問題の改善についても真摯に取り組む数少ないシリアスブリーダーは、まさに犬種のパイオニアです。ぜひ「シリアスブリーダー」の魅力的な活動にご注目くださいませ。

​繁殖における遺伝性疾患の検査項目

【必須項目】= BMDCYがシリアスブリーダーの条件として義務付ける検査項目

●股関節形成不全 / Hip Dysplasia / HD

検査方法:検査機関が指定する撮影法にて股関節伸展腹背方向のレントゲン撮影を実施し、申請書と血統証明書などの必要書類を添えて検査機関に評価報告を申請する。検査機関から発行される公的証明書の結果にてスクリーニングを実施する。スクリーニングについては、国際畜犬連盟(FCI)のガイドラインを基準に実施する。

●肘関節異形成 / Elbow Dysplasia / ED

検査方法:検査機関が指定する撮影法にて肘関節左右それぞれのラテラル像(屈曲位と中立位)のレントゲン撮影を実施し、申請書と血統証明書などの必要書類を添えて検査機関に評価報告を申請する。検査機関から発行される公的証明書の結果にてスクリーニングを実施する。スクリーニングについては、国際畜犬連盟(FCI)のガイドラインを基準に実施する。

●変性性脊髄症 / Degenerative Myelopathy / DM (現在は推奨項目、2021年1月より【必須項目】として取扱。)

検査方法:2種類のSOD1遺伝子(Exon1※A, Exon2※B)の変異を検出するための遺伝子検査を実施する。検査機関から発行される公的証明書の結果(A, B, C)を繁殖の組み合わせを判断する材料として用いる。現在、国内では「Exon2」の遺伝子検査しかできないため、米国検査機関(OFA または Gensol)での遺伝子検査を推奨している。(※A Exon1 = c.52A>T = p.T18S,  ※B Exon-2 = c.118G>A = p.E40K)

【推奨項目】= BMDCYがシリアスブリーダーの条件として推奨する検査項目

●膝蓋骨脱臼 / Patellar Luxation / PL

●離断性骨軟骨炎 / Osteochondritis Dessicans / OCD

●フォンウィルブランド病(1型) / von Willebrand disease Type-1 / vWD

●自己免疫性甲状腺炎 / Autoimmune Thyroiditis / AT

●甲状腺機能低下症 / Underactive Thyroid / UT

●腎異形成 / Renal Dysplasia / RD

●組織球肉腫 / Histiocytic Sarcoma / HS

○眼疾患(主に眼瞼内反症・眼瞼外反症、進行性網膜萎縮症、白内障など)

○心臓疾患(主に大動脈弁下部狭窄症など)

犬種ブリーダーのみなさまへ

BMDCYでは公式ウェブサイト上にて【シリアスブリーダー】をご紹介しています。こちらのページで犬種ブリーダーの皆さまの犬舎データを掲載するというものです。掲載料は無料ですが、掲載には一定の条件(主に「股関節形成不全」 と「肘関節異形成」についてのスクリーニングを実施しているかどうか、また「変性性脊髄症」の遺伝子検査実施の有無、そしてドッグショーへの参加の有無、チャンピオン犬作出の有無、など)を設けています。日本国内で信念を持って繁殖活動に取り組んでいらっしゃるシリアスブリーダーの皆さまにとって大きなアドバンテージとなるよう、鋭意努力してまいります。

 

単犬種クラブの使命として「犬種への理解」を各方面にて発信する中で、既存のBMDオーナーの皆さま、また潜在的な愛犬家の方々から「シリアスブリーダーを紹介してほしい」など具体的なお問い合わせを多数いただきます。我が国で大きな問題となっている営利目的の乱繁殖などもマスメディア等では「ブリーダー」と表現されます。営利目的の繁殖業者も、知識を持たない素人繁殖も、バックヤードブリーダーもホビーブリーダーもシリアスブリーダーも、全て同じように表現される「誤解」を正しい方向に導くためにも、効果的な広報活動にしたいと思っております。

日本国内で活動されている犬種ブリーダーの皆さま、ぜひ当クラブまでご連絡くださいませ。○BMDCY【シリアスブリーダー】登録のご案内および登録申込書をご送付いたします。ご不明な点やご質問等がございましたら、ご遠慮なく担当者までお問い合わせくださいませ。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

お問い合わせ

BMDCY【シリアスブリーダー】登録について、ご不明な点やご質問等がございましたら下記までお気軽にお問い合わせくださいませ。

BMDCY運営事務局・ブリーディングサポート委員会 担当:福岡

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